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デキャンタージュは何故するのか?
- 2019.01.24
デキャンタージュとは?
「デキャンタージュ」とは?
もしかしたらあなたは聞いた事があるかもしれません。
ここではデキャンタージュについて
深掘りしていきたいと思います。
まず、一般にもよく知られているのが
「ワインの澱を取り除く」ためにデキャンタという容器に
ワインを移し替える作業です。
特に古い赤ワインは長い年月によって渋味成分などが
底に沈殿していきます。
とてもザラついていて口に入れると味が損なわれるので
そっと上澄みをデキャンタに移し替えます。
このとき瓶の下にライトなどを置いて
液面が見えるようにしてそーっとワインを移し替えます。
もう一つの効能は空気に触れさせて
ワインを起こすために行います。
ワインは空気を遮断された状態で長い間
瓶内で眠っている状態です。
開けてすぐだとまだ起きていないので
香りが弱かったり、味わいがギシギシとしてたり
本領を発揮していないのです。
デキャンタージュする事によって酸化を促して
味がまろやかになったり、香りが強くなるなどの
効能があります。
ただ酸化を促進させるという事は
ワインが死に近づくという事でもあります。
酸化しすぎると酸っぱくなって飲めなくなります。
なのでワインの状態をよく見極めて
デキャンタージュの方法を変えます。
この容器は一般的なものです。
ほとんどがこの形のものだと思います。
若いワインは少し勢いよく移して
空気がよく触れるようにします。
古酒の場合はとても繊細なのでゆっくり、そっと移します。
そうしないと一気に酸化が進んで
ワインが死んでしまう事があるからです。
こちらは通称「ウルトラ」と呼ばれているものです。
形状がワイドに広がっているので、
空気によく触れる事が出来ます。
なので若いワインを素早く開かせたいときに使います。
仮に古酒をこれに入れたら
一気に死んでしまうかもしれないので注意です。
ウルトラでデキャンタージュしてから
通常のデキャンタに移したり、
3時間前にデキャンタージュしておいたり、
はたまた3日前に抜栓して当日の朝に
デキャンタージュしたりとそのワインの状態を
見極めて最高の状態に持って行くようにします。
若くて飲むまでに時間がかかるものを
急ぎで出さないといけないときは
秘密兵器を使うときもあります。
これがその秘密兵器です。
機械に水を入れてボトルを差してスイッチオン!
すると超音波振動で20〜30分後にはまるで
何年も熟成したかのような味に変わるという代物です。
ちょっと音がうるさいのが難点ではあるのですが
(メガネ屋の店頭にあるメガネ洗い機をイメージしてください)
抜群の効果があります。
デキャンタージュ一つでワインのポテンシャルを
引き出せるか否か。
とても奥深く難しい世界ですが
ワインを美味しくいただくには必要不可欠だと思います。
ワインの追求には終わりがありませんね(笑)