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コンビニのワインを検証してみました。
- 2020.05.24
本当の所はどうなんだろう?
普段、私はコンビニでワインを買う事が皆無で
「どうせ美味しくないんでしょ。」と思っています。
でも今まで飲んだことがないのにマズイと決めつけるのは
プロとしていかがなものかと思ったので購入して検証することにしました。
今回、某大手コンビニのPB商品を買いました。
それでは早速いきます!
まずは「酸化防止剤無添加白ワイン」です。
私は酸化防止剤を悪者とする論調が大嫌いなのですが
あえて選んでみました。
香りはマスカットのような香りです。
フレッシュな香りで軽快な印象です。
一口飲むと、、、、、、、、、、
「甘!!!」
これジュースじゃないの?と思えるほどの甘さです。
裏ラベルを見ると甘辛度→やや辛口とあります。
どういう基準なんでしょうか?(苦笑)
抜栓2日後に再検証したらお酢のように酸っぱくなっていました。
次は「酸化防止剤無添加赤ワイン」です。
香りは小さい果実の印象でチェリーやイチゴの印象です。
それでは一口、、、、、
「激甘!!!」
もうデザートを食べている錯覚に陥りそうなぐらいです。
甘辛度→中口だそうです。
どうしたらこんな味になるのか、、、。
こちらも抜栓2日後に再検証しましたが多少酸っぱくはなりましたが
飲めないほどではありません。
酸化防止剤無添加の真実
赤白の両方の酸化防止剤無添加ワインを飲みましたが
どちらもジュースにアルコールをぶち込んだような味でした。
裏ラベルをみると濃縮還元ブドウ果汁を使用しています。
要は煮詰めた果汁を水で戻してアルコール発酵させているということです。
世に流通しているワインのほとんどには
酸化防止剤(亜硫酸塩)が使われています。
なんか健康に悪そうですが、亜硫酸塩は添加しなくても微量ですが
ワイン中に自然に生成されるものですし、
殺菌や適切な熟成には無くてはならないものです。
また添加量も厳しく規定されていますので危険なものではなく
逆に安全に飲むために必要なものです。
このコンビニワインは亜硫酸塩を入れない代わりに
ぶどう果汁を加熱して酸化を抑制していると推察されます。
なのでぶどう本来の香りや味が破壊された状態なのです。
この両方のワインは私は3口が限界でした。
まったくひどすぎます。
気持ちを入れ替えて次に行きます。
「アンデスキーパー ソーヴィニョンブラン」という白ワインです。
こちらはチリワインで普通に醸造されたものですね。
柑橘系やハーブの香り、グレープフルーツを主体としたフレッシュで
フルーティ、酸味も穏やかです。
一言で言えば「美味しくはないけど飲める」という所でしょうか。
大手居酒屋チェーンの飲み放題で出てくるようなワインといえば
イメージしやすいかもしれないですね。
これも2日後に再検証しましたが酸味が立って飲むにはツライです。
次は「アンデスキーパー カベルネソーヴィニョン」という赤ワインです。
チェリーやプラムのような香りに若干の青いピーマン香がします。
ピーマンはカベルネソーヴィニョンの特徴ですので
マイナスポイントではありません。
これも白ワインと同じ印象で居酒屋チェーン的な味わいです。
値段が300円弱なのでコスパで考えれば良いのかもしれませんが
積極的に飲みたい味ではありません。
こちらも2日後にはかなり酸っぱくなっていました。
総評
すべてのワインに共通していたのは劣化が早すぎるという事です。
ちゃんとしたワインなら抜栓から2〜3日経っても味が変わらない、
または美味しくなってたりします。
抜栓直後から急カーブで酸化していっているようです。
よく「ワインってマズイから嫌い」と言っている人の話を
よくよく聞いているとこういう類のワインを飲んでたりします。
「こんなんだからワインの裾野が広がらないんだよ!」
といつも思っていますが、せめて当店に来てくれた人には
ワインを好きになってもらいたいので地道にコツコツと
活動していきます。
もうおそらくコンビニワインは買う事はないなと思います。
とくに酸化防止剤無添加ワインは料理にすら使えない代物でしたので
シンクに流す羽目になりました。
ワインを捨てるなんて私の流儀に反するのでためらったのですが
使いようがなかったです。
ただ酸化防止剤無添加、またはごく少量使用のものが
すべて悪いというわけではありません。
大手メーカーのものではなく信頼できるワインショップで
購入すれば良い物に当たるかもしれません。
いずれにせよコンビニはやめておいたほうが良さそうです。